財政上の心配 financial anxiety 2003 7 27

 イラク駐留経費が、月40億ドルかかるという。
第二次世界大戦後、アメリカが日本を占領した時は、
6年間、日本を占領統治した。
 イラクの占領統治も、日本と同じ年数かかるとすると、
6年間の駐留経費は、以下の通りと推定される。
月40億ドル×12月×6年=2880億ドル
これを日本円に直すと、その巨大さに驚く。
 しかし、実際には、この経費で済むか、心配である。
日本の占領統治の場合は、
天皇という存在が、当時の日本では、大きかったので、
戦後の日本の治安は良好だった。
当時の日本では、天皇という存在が、日本の安定機能を果たした。
しかし、今のイラクでは、そういう存在はいない。 
日本は温暖な気候だが、イラクは過酷な気候である。
宗教的に言えば、日本は、神道の国であったが、
過去の歴史では、仏教を受け入れた歴史があった。
他の国の宗教を受け入れたという歴史があった。
イラクには、そういう歴史がない。
 このように考えると、
イラク占領統治は、日本占領統治より、はるかに困難なことがわかる。
いずれにせよ、駐留経費が巨額になることは間違いない。
こういう状況であるので、
イラク占領統治は、国連に任せて、
イラクから、アメリカ軍を撤退させる方が、財政的には、妥当である。
さて、ここに、ある本がある。
この本については、賛成、反対があるが、
今後の財政運営を考える上で、検討する必要はある。
BANKRUPTCY 1995
by Harry E. Figgie,Jr.
 それにしても、みんな、お金を使うことばかり熱心で、
財政のことは、まったく心配していない。
もっとも、財政のことが、みんな、よくわからないという問題があるからか。
しかし、これでは、中小企業の社長と同じである。